仕組みを理解しよう
何をはじめるにせよ、その仕組みやシステムを理解し、適切な対応をする事が強く求められます。
いくら腕の良い医者が、今まで見たこともないような最新の医療マシーンを目の当たりにして、いきない使いこなせるかといっても無茶な話です。
学生ローンもこれと同じ事で、仕組みやシステムをはじめから知っている人はまずいないでしょう。
しかし、契約を結ぶ以上、しっかりと契約内容やシステムなどを理解しなければなりません。
システムを理解するには、実際に借りてみないとなかなかわかりづらい部分も多いのですが、一概にそうともいい切れない部分もあるので、この際ですからしっかりと学習しちゃいましょう。
学生ローンの仕組み
●申し込み
まず誤解が多い部分として、学生ローンは学生証1枚で借りられるという誤った認識が広がっていますが、学生証だけで借りる事はほぼ不可能です。
これは、かつての貸金業法では、本人確認に関する具体的な指針が示されていなかった為、一部の学生ローンでそのようなフレーズを使用していた事が、今日まで面影として残っているにすぎません。
現在では、本人確認方法のガイドラインが具体的に示されており、学生証1枚で借りられるという事はまずありえません。
なぜなら、法律上、学生証は身分証明証ではないからです。
必ず、免許証か保険証は求められますので、予め用意しておきましょう。
尚、免許証がなく保険証はあるが、保険証は親が管理していて持ち出すのが難しいという場合もあるでしょう。
そんな場合は、写メを撮っておくと良いかもしれません。
インターネットでの申し込みの場合、どのみち写メで身分証を送信しますので、全く問題なく通過することでしょう。
●返済
返済に関して、元金自由返済方式について少し意見を述べたいと思います。
一部の学生ローンで元金自由返済方式を採用していますが、この方式は月に一度、最低利息だけの返済も可能というものです。
しかし、元金自由返済方式を採用する学生ローンの明細を見ると、5年返済のトータル返済金額や、3年返済のトータル返済金額が表示されています。
これは、法律上、5年以内に完済する月々の返済例を明示する事が義務付けられている為で、現実的には元金自由返済方式は存在しないはずなのです。
こういった業者も、一応契約上は最大5年や3年となっていますので、法律違反を侵しているわけではありませんが、もはや元金自由返済という表現に問題があるように思います。
尚、一部の学生ローンが採用する借り入れ残高スライドリボルビング方式はちょと違います。
例えば、某学生ローンでは、10万円を借り入れた場合の月々は2,550円になります。
厳密に言うと10万円以下の借り入れの場合、毎月2,550円以上払えば、5年以内に完済する計算という事になります。
同様に100,001円~200,000円までの最低返済額は5,100円ということになります。
20万円借りても、毎月5,100円以上払えば、5年以内に完済となる計算です。
このとき、もしも借り入れ金額が101,000円だった場合はどうでしょう?
この場合の月々最低返済額も5,100円になりますが、毎月元金に充当される割合が高く、計算上では24回で完済する事になります。
ざっと学生ローンにおける返済の注意点などをまとめてみましたが、いかがでしたでしょうか?